
「Repose 〜余白に宿る静けさ」
今回のテーマ「Repose〜余白に宿る静けさ」にあわせて、松本沙希さんが描かれたメインビジュアルは、静かな夜の森で、うさぎが団子を手にし、木霊が菊の花を差し出すひとときを描いています。お団子をのせた台の火から舞い上がる火の粉が、空中で蜻蛉の姿をかたちづくりながら消えていく——そんな一瞬の情景には、日本古来のアニミズムの感覚が静かに息づいています。
木々、火、花、虫、そして闇の中の気配。目に見えるものも、見えないものも、すべてに“何かが宿っている”という感性。自然と共にある暮らしの中で、私たちはそうした声なき存在と対話しながら日々を紡いできました。
この感覚は、手を動かしてものを生み出す「つくり手」たちの営みとも深くつながっています。
私たちが開催するクラフトフェアもまた、ただモノを売り買いする場ではなく、作り手と素材、そして手にする人との間に、静かに心が通うような“余白”を持つ場でありたいと願っています。ひとつひとつの作品には、その背後にある自然との対話や、時間の積み重ね、思考の痕跡が宿っている。それらは、言葉にしなくても、そっと伝わるものだと思うのです。
ビジュアルに描かれた静かな世界と、フェアで交わされる小さな出会いややりとりは、どちらも「派手ではないけれど、確かにそこにあるもの」を大切にしています。
