中村 菜月 | アーティスト
絵画・ブローチ・似顔絵
<テーマ:再創造 Re-Creationについて>
そういえばここは焼けたんだったなあとふと思い、
浜松の中心部に住みながら無意識のうちに浸っていた
虚無感のようなものにやっと納得がいきました。
中田島街道から海へ向かって車を運転していると、墓のように感じます。
そこに限らず、市内のどこも墓です。
かつてはそこに人が生きていたんだという気配だけを残した砂漠です。
わたしが大人になるまでの20年間、
わたしが生まれる前の30年間、
みんなは一体どこで何をして、そして今どこにいるのだろうと思いました。
ほんとうは私が生まれる前って存在していなかったんじゃないかとたまに思います。
だからたまに、年上の方に聞くんです。23年前、何をしていましたかと。
今はまだ、わたしもこの町もとりあえず生きている、というような感覚です。
どう生きようかというところを考えていきたいです。
古いものと新しいもの、というものはどのように繋がるのだろうと考えながら、
古いものと新しいものは本当は繋がっているはずだよねと思いました。
だったら自分は、どのように千切れてどのように混ざるのか、
ということをほんとうは考えたいのかもしれません。